2020年08月24日

お産日記−陣痛−

陣痛が想像を絶するほど痛いのは、想像に難くありません。

私は男性の産科医のなので、数多くの分娩には立ち合いましたが、陣痛を経験したことはありません。

最近では、陣痛を体験する器械があるそうですが、たぶん陣痛を経験すれば、このように冷静にはいられないのではないか?そんな気がします。

妊婦さんの声が大きくなっていくたびに、「どうにかしてあげたい」と思うのですが、がんばれ・・とは思っても、陣痛を肩代わりしてあげることはできません。

ただ、その間、どこで無痛にしようか?とか、ドクターストップかけようか・・いつもそのことを考えています。それは、赤ちゃんの状態も同じこと。お産はその葛藤の繰り返し・・と言っても過言ではありません。

しかし、妊婦さんにもがんばってもらっているのだから、最良の結果で返したい。陣痛の痛かった見返りは、お産後の満足としてお返ししたい・・いつもそう思っています。

妊婦さんが、陣痛を耐えている間中、ここで帝王切開したら、本人も私自身も楽になるのに・・そう思うことも珍しくありませんが、今後の分娩時間予測、赤ちゃんの状態、今後予想されるお産後の状況(術後や次回の帝切のリスクなど)を考えた場合、今をどうにか乗り切れば、それ以上のメリットになって還ってくると思われるのであれば、そこは、じっと我慢する・・一時的な感情に流されず、たとえ、今恨まれても、冷たく思われても、それが妊婦さんの今後にメリットが大きければ、今はじっと我慢・・と自分に言い聞かせています。

お産が終わって、「切らなくてよかった、本当にありがとうございました」。満足した達成感の笑顔と、この言葉を頂けることが、私が産科医としての至福の時です。

御主人さんと同じ日のお誕生日にご出産、よくがんばっていただきました。本当におめでとうございます。
posted by 池田産科−YOU−婦人科医院 at 16:42| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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