2020年08月05日

イソジン含嗽液について

https://news.yahoo.co.jp/byline/horimukaikenta/20200804-00191721/
『ポビドンヨードによるうがいは新型コロナを改善させる』は本当か?医師が解説

昨日大阪府知事より、「イソジン含嗽液でうがいすると、重症化が防げる可能性がある」との声明をうけ、一斉に皆がイソジン含嗽液を買いに走り、実際薬局に問い合わせても品切れ状態が一瞬のうちに出来上がってしまいました。

イソジン(ポピドンヨード)よるうがいの功罪は、上記リンクをご参照ください。

今回の大阪府知事の声明は、もしかすると、将来的には、コロナウィルスに対しての良策とし、認められるのかもしれませんが・・
私も今日の昼、ミヤネヤをみていて、大阪府知事から、コロナの新薬が発表されると聞いて、これはすごいことだ・・とかなり期待していましたが・・、残念ながら、現時点では、まったく科学的根拠がありません。

大阪府知事はいつも理論的で、しかも今回の発表には大阪大学の先生がバックについていたようなので、結構しっかりした理論に基づいたものかと思っていましたが、内容をみると、まず症例数が41例と全く根拠が出せるサンプル数でないこと(統計解析するには不十分なサンプル数であると思います)。またサンプルの選択が適切とは思われないこと。
また、重症化するメカニズムと、イソジンうがいによる咽頭のみでのコロナウィルスの除去(これすらもできるのはあやしいですが・・PCRが陰性化した数が多いとすれば、少しは効果があるのかも?)の関連性に科学的論拠が見いだせないことです。

一般的には、イソジンは甲状腺疾患の人を悪化させるとか、正常な細菌叢を壊すとか・・言われますので、当院では、アズノール含嗽液を処方するようにしていますが、イソジンは以前長く使っていましたが、それで副作用がでた・・というのは全く聞いたことがないので、適切に、甲状腺疾患などの持病がない方がうがいするときの補助薬として使うことについては、私は全く否定するものではありませんし、うがい、手洗い、マスク着用、感染する可能性のある場所へ行くことは極力避ける・・などのことはコロナ感染の予防策としてすべきだと思います。(本文中のように水だけで十分という先生方も多数おられます)

ただ、この、コロナについては、BCGがきくと言えばそれに走り、アビガンがいいといえばそれに走り、今回のようにイソジンがいいといえばすぐ、それに飛びつく・・という人の動揺心理をみごとにとらえ、社会を混乱させる・・ということが良くおこります。
これは、検査につていもしかりです。
この社会的不安を過度に煽ることこそが、今回のコロナウィルス感染症の一番性質が悪いことだと思います。
本当にすべきことと、そうでないこと(することが許容されること)を分けて考える冷静さが必要なのでは、ないでしょうか?

みなさんの不安の気持ち、世の中の動揺は、よくわかりますし、私自身も不安なことはたくさんありますが・・
毎回言いますが「正しく恐れる」ことが重要で、過度になりすぎると、社会混乱をおこし、ひいては医療崩壊の原因になります。

不確定情報はたくさん流れてきますが、耳障りのいい言葉だけに飛びつくのでなく、冷静に吟味し、対処することが重要なことだと思います。

くれぐれも、冷静に行動していただくことを、切に望みます。
posted by 池田産科−YOU−婦人科医院 at 02:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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