2020年06月22日

HPVワクチンについて

6-7年前から、HPVワクチン接種する方は、全くおられなくなりましたが、最近、HPVワクチンの接種される方が、2名おられ、また今日も当院で受診中のお母さんから、子供のHPVワクチンの接種の是非につき、ご相談がありました。

HPVワクチンは、全世界で数多く接種されており、その安全性は確認されていると言われています。

通常の産婦人科医であれば、HPVワクチンの接種を否定する人はおられないと思います。

なぜなら、数多くの20歳台、30歳台の子宮頸がんによる死亡例を経験していること、また、死に至らなくても、子宮を摘出することを余儀なくされ、心ならずも、お母さんになることができなかった患者さんを知っているからです。

私も大学時代に少なからず、そのような患者さんを経験し、どうにかならないものか?と思っていました。

その矢先に登場したのが、このHPVワクチンでした。

子宮頸がんは、HPVの持続感染で発症する・・ということが明らかで、このワクチンを接種することで、相当数の患者さんが子宮頸がんから免れることができる、からです。

このワクチン接種が、一時期接種されないようになったのは、それによる副作用がメディアで取り上げられ、それを恐れる方が多数おられ、この数年接種される方はおられなくなりました。
最近接種された2名の方も、医療関係者の子供さんです。

確かに、麻痺が残ったり、心因反応が出たりされた親御さんが、そう訴えられるのもわからないではありませんし、やはり薬を投与するわけですから、副作用の発症が伴うことは、否定できません。

しかし、注射との関連性はあっても、HPVワクチンとの関連性は明らかではありません。(むしろ否定されている)

私たちが行っている医療は、evidenceに基づいた医療であり、確かに不幸にも副反応がでた患者さんには申し訳ないのですが、全体としてみれば、副反応の発症頻度より、日本で年間3000例の子宮頸がん死亡者を予防することの方が、大きなメリットがあるのです。

検診をすれば、早期発見、早期治療につながる・・とおっしゃる方もおられますが、現状を鑑みると、それで予防できない方も相当数いらっしゃいます。

ワクチン接種を勧めるのは、患者さんを増やしたいから、とか、製薬会社との癒着があるから、とか、政治的なものだとか・・いろいろ憶測が飛びますが、純粋に産婦人科医は、若くて発症する子宮頸がんで命を落とす人、お母さんになれない人を1人でも減らしたい、その1点です。

当院では、学校で行われない、性交、避妊の知識、性教育も合わせ、約30分ほど、親子にお話しをし、接種しています。

SNSでは、かなりHPVワクチン推奨する投稿をみかけるようになりました。

正しい知識のもとに、HPVワクチン接種をご一考いただければ、幸いに思います。

posted by 池田産科−YOU−婦人科医院 at 16:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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