長崎大水害から36年がたつ。
最近の水害の被災地域の映像をみると、いつもあの時の記憶がよみがえってくる。
サイレンが鳴ったとき、ちょうど妊婦さんのエコー中だったのであるが、「長崎の水害、知らんよね?」と聞くと、当然のごとく「知りません」の答え。
36年も経つのだから、妊婦さんのほとんどが知る由もない。
ただ、自分的には、昨日のことのように鮮明に覚えている。
その時代錯誤のギャップに、不思議な感覚を覚える。
診療中であったが、心の中での黙祷はした。
あの悲惨な光景が、今やどこにである日常の風景、いやそれ以上に整備された町に変わったうちの近隣
被災された地域の方には、お見舞いを申し上げるとともに、早期の復興を願うばかりである。
うちも、親がさすがに精神的に参って、やめよう・・とした時期でもあったが、同時に私が医師を志すきっかきになった、ターニングポイントの出来事でもあった。
この暑い季節、サイレンを聞くと、その時を思い出す・・一日である。
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